主人公:35歳専門商社の会社員
家族:妻32歳、5歳の一人息子
場面1:主人公の会社の社内で働いている風景
- ・通勤時に階段にて左足が上がらず、つまずく主人公
- ・最近主人公はミスが多くなってきている、ダブルブッキングの発生で上司からひどく叱られる
- 【心理描写】主人公は落胆して悩む様子
- ・寂しく帰宅
場面2:休日の朝、新築マンションの購入契約風景・人間ドックにおける内科検診風景
- ・契約時に手が震えている(振戦)ことを妻から指摘される
- 【心理描写】どうしたのかと途惑う主人公
- ・人間ドックの内科検診相談で手の震えを相談、近所の内科医で紹介状を取得の上、神経内科の診察を勧められる
場面3:初めての神経内科での受診場面
- ・紹介状を出しながら受診する
- ・診察風景、認知症テスト、バランステスト。歩行障害の状況などの診察を受け、最後にMIBGシンチグラム、CT検査を受けた結果、若年性パーキンソン病と宣告される
- 【心理描写】落ち込む主人公
- ・会社に戻った主人公は上司に報告
- ・戸惑う上司、人事部に相談するも適切なアドバイス、サポートはなし
場面4:家族への報告
- ・主人公が帰宅途中に本屋へ立ち寄ってパーキンソン病に関する本を数冊購入する
- ・スタバで購入した本を読む主人公
- ・帰宅後、心配そうな妻に受診結果を報告する主人公
- ・妻も主人公が購入した本を読み始める
- 【心理描写】いても立っていられない妻の様子
場面5:自宅にて2年前を思い出しながらネットでTwitterを久しぶりに再開
- ・そう言えば2年前に左手でコップを持つと震えていたこと思い出す主人公
- ・その時ネットを調べてPDの方のブログを読んで暗くなったことを思い出す
- ・有名な鍼灸師にかかったことも思い出す、いつの間にか通院をやめていた
- ・意を決して、久しぶりにTwitterを再開して検索すると、PD Café Greenに行ってきた人の明るいコメントにホッとする
場面6:2回目の受診のために神経内科を訪問
- ・主治医から薬物治療の開始と、並行して運動療法を勧められる
- ・主治医曰く、「3年ぐらいは薬が良く効くハネムーン期ですが、それを過ぎるとON(薬が効いている時間帯)とOFF(薬があまり効かない時間帯)が出てくることになります。また長年の薬の服用によりジスキネジア(不随意運動)が発生することがあります。その時は薬の調整が必要になります。でも心配しないでください、多くの患者さんが生活の質を保ったまま平均寿命を全うできるようになりました。」
- ・帰りがけに病院の待合室に掲示されているPD Café定例会ポスターをじっと見る主人公
- 【心理描写】少し興味がある様子の主人公
場面7:PD Café定例会への参加
- ・20数名のパーキンソン病患者(PD)が参加している定例会に初めて参加する主人公
- ・コミュニケーション場面にて以下のシート(ホワイトボード)を映す
| パーキンソン病を罹患して日常生活で困ること |
女性 | ・家事全般にて支障が出る、例えば包丁に力が入らない ・メイクなどの細かい動作が苦手になり時間がかかる ・TPOに合わせてハイヒールを履きたいが諦めざるを得ない |
男性 | ・ネクタイを上手く締めることが出来ない ・ワイシャツのボタン、特に袖口のボタンが上手く留められない ・髭剃りが上手く出来ない |
共通 | ・パソコンのキーボードが上手く打てない ・歩行スピードが遅くなった ・バランスが悪くなった ・洋服の着脱に時間がかかるようになった |
- ・コミュニケーションの場で、勤務先における対応を相談する
- ・他のPDの方から、配置転換の希望を上司に申し出る時に、難病センターの担当者から上司に連絡してもらい面談してもらったと聞く
場面8:難病センターへの訪問
- ・主人公が初めて難病センターへ訪問する
- ・難病センターの担当者へ、上司への連絡及び面談時の同席をお願いした
- 【心理描写】大丈夫かなと少し不安の様子
場面9:主人公の勤務先の社内で上司、難病センターの担当者、主人公との三者面談
- ・主に難病センターの担当者のリードにより、主人公の仕事の軽減、時差通勤などが合意された
- ・主人公と上司との交換日記(病状の状況等)の導入も合意する
- 【心理描写】安堵の様子の主人公
場面10:帰宅時の電車におけるエピソード
- ・以前より疲れ易くなった主人公が優先席に座っていると、中年の女性から「あなたは若いんだから立ちなさい」と言われる
- ・ふらつきながらも立ち上がって席を空ける主人公
- ・初めて差別を感じる主人公
- 【心理描写】途惑いと悔しい気持ちの主人公
場面11:帰宅後の自宅にて夫婦の会話
- ・勤務先にての三者面談結果を妻に伝える
- ・時差通勤。症状交換日記、仕事量の削減、定時退社など
- ・妻からは、保健所にて一人息子が自閉症スペクトラムアスペルガーだと言われ、特殊学級のある小学校の説明会に行って欲しいと言われる
- ・主人公快諾
- 【心理描写】主人公は今まで残業続きで家族との時間を取ることが無かったことを振り返る。妻は少し安堵した様子
場面12:鉄道博に家族で訪れた風景
- ・鉄道オタクの一人息子にせがまれて家族三人で鉄道博を訪れる
- ・シミュレーション運転を楽しむ息子見ている夫婦
- 【心理描写】主人公は家族とともに生きていくことを力強く思う